- はぁ・・・副業で初めたオウンドメディアの運用が難しい・・・
- 初心者がいきなり運用するのはお門違いなのかな・・・
- でもここで諦めるのも負けたみたいでなんだか悔しい・・・
現在様々な個人や企業が取り組むオウンドメディア。うまくいけば強力な集客ツールとなりますが、その多くはその運営に苦戦しています。
そこで今回は、成果を挙げている様々な事例をピックアップし、そこから分かる運営の秘訣を徹底解説していきたいと思います。運営の全体像を知ることで次にとるべき対策が明確になりますよ。
1.オウンドメディアを運営する前に確認すべきチェック項目
まずはじめに、オウンドメディアを運営するにあたって、絶対に抑えておくべき5つのポイントから説明しています。
この5つを事前に決めておかないと、成果に結びつかない可能性が非常に高くなるので、要チェックですよ。
1−1.発信するテーマは決まっているか?
まず、一番大切なのが発信テーマ。ここが明確でないと、ただの雑記ブログになってしまい、かけた時間・コスト・労力が水の泡になってしまいます。そして、テーマに関しても、より専門性の高いものを選びましょう。
そうすれば、一定数の読者に深く刺さって自社メディアのファンとなり、長期的なお付き合いが見込めます。
1−2.集客チャネルは決まっているか?
テーマが決まり、質の高い記事を書いて発信をしても、そのメディアにアクセスがないと読んでもらえないので、全く意味がありません。なので、どの流入経路を利用してアクセスを集めるのかを事前に決めておきましょう。
Google検索
ほとんどのオウンドメディアはGoogle検索を主な集客経路としています。Google検索で集客を成功させるために必要なのは、SEO(検索エンジン最適化)対策です。
SEOとは、ユーザーの検索意図に対して適切なサイトを上位表示させる、という仕組みです。つまり、せっかく手間をかけて記事を作成したのに、SEO対策ができていないと、記事が埋もれてしまい、ターゲットに情報が届かなくなってしまいます。
SNS
自社サイトがGoogleから高評価を受けて、上位検索されるまで少なくとも3ヶ月ほどかかります。努力と結果にタイムラグがあり、この時点で挫折をする人がほとんどです。そんな時はSNSを上手に活用しましょう。
SNSはうまく運用すれば広告費用を抑えつつ、即時にアクセス数をアップできる可能性を秘めています。ただし、拡散するとユーザーからのコメントや問い合わせが入る機会が増えるので、ある程度SNSの運用体制を整えておくことが大切です。
広告
広告は潜在顧客に対する集客手法です。広い対象範囲に情報を届けることができますが、ペルソナと遠くかけ離れた層にも発信されてしまいます。また、運用予算に関しても、Google検索やSNSを利用したものよりも莫大にかかるので、予算と相談してチャネルを選択しましょう。
1−3.マネタイズやCVを設定しているか?
オウンドメディアを活用すると、ブランドの向上や優秀な人材の確保が見込まれますが、それも全て売上向上のひとつの導線にしかすぎません。
なので、きちんとマネタイズやCVを目的としたサイト設計を心がけましょう。最終的にマネタイズにつながらないメディアは、単なる日記となる可能性があるので要注意ですよ。
1−4.制作と更新の体制は整えられるか?
オウンドメディアを運営で一番苦労するのが初期段階です。初めはコンセプト決めからサーバー契約までとにかくやることが多いです。なので、メディア制作にある程度の時間や人材を割く必要があり、その体制を整えられるかをよく確認しましょう。
さらに、運営をしていく中で大切なのは、定期的な記事更新です。継続して記事をアップすることで、Googleからの評価が高まるのはもちろんのこと、ファンになった読者を飽きさせない効果もあります。
なので、定期的に記事を更新できるマンパワーをあらかじめ確保できるのか、一人でやるならどういったスケジュールで進めるのか、の2点をよく考えておきましょう。
1−5.中長期的に継続できる予算は確保しているか?
繰り返しになりますが、オウンドメディアの運営は短期的な成果が見込めません。基本的にユーザー検索を流入経路としているので、数ヶ月の間コツコツと質の高い記事を掲載し、Googleから評価を受けないとアクセスは上がりません。
なので、少なくとも半年間は継続できるような予算を確保しておきましょう。予算やリソースが足りないと、コンテンツ全体の質が低下し、集客ツールとして機能せずに頓挫する場合が多いので要注意ですよ。
2.様々な運営スタイルのオウンドメディアの事例を見てみる
では実際に軌道に乗っている様々なオウンドメディアの事例を見ていきましょう。何事もまずは、成功事例のリサーチから入るのがベストです。各社の特徴を捉えて、自社メディアにも活用していきましょう!
2−1.SNS流入×タイアップ記事で運営しているメディア
ジモコロ
地元の求人に強い株式会社アイデムとWebコンテンツ作成に強い株式会社バーグハンバーグバーグが共同で運営するジモコロ。“どこでも地元メディア”を情報発信の軸とし、全国各地の知的好奇心をくすぐるコンテンツを多数掲載しています。ジモコロの大きな特徴として、タイアップ記事を多く取り揃えSNSを活用してサイトに流入させている点があげられます。
具体的に言うと、こんな記事があります。「なぜ実力派ミュージシャンは「タカアシガニ」で管楽器を作ったのか?」
(参考記事:https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/betsusiten05)
この記事は検索流入を期待できません。「ミュージシャン タカアシガニ 管楽器」で検索する人はほぼいないからです。ただそのキャッチーなタイトルが読者を惹きつけるので、SNSで広く拡散され、結果的にサイト流入に繋がっているわけです。
https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/
キャリアハック
キャリアハックは、エン転職などに代表されるサービスで有名なエン・ジャパンが運営するテック業界で働く人のためのWebメディアです。
様々なテック企業に対するインタビューを通して、一流の仕事術や表には出てこない開発秘話などを配信することで、エンジニアやデザイナーの幸せなキャリア形成を目標としています。変化の早いWeb業界だからこそ、海外の事例やAI関連などのトレンド記事をいち早く掲載し、SNSでの拡散を意図しています。
https://careerhack.en-japan.com/
2−2.検索流入×自社サービス販売で運営しているメディア
CodeCampus
“テクノロジーの学ぶ・働くを知るメディア”をコンセプトとするCodeCampus。プログラミングやアプリ開発に関するコンテンツが充実しており、主にネット検索による自社メディアの訪問を入り口としています。
「プログラミングとは?プログラミングの概要と学習方法までわかりやすくまとめてみた」というタイトルに代表されるように、SEOを意識したコンテンツが多い印象です。そうしてサイトを訪問してもらい、最終的に自社の無料プログラミング講座へと導線を引くという形でサイトが設計されています。
レイコップのある生活- LIFE
布団クリーナーで有名なレイコップを販売している株式会社レイコップ・ジャパンによるオウンドメディアです。こちらもCodeCampus同様に、SEOを意識した健康情報コンテンツが豊富に掲載され、記事の最後で自社の商品を紹介し、読者の購買につなげています。
具体的に見ていくと、「動物 アレルギー 生活」で検索流入してきた読者に対して、動物アレルギーとうまく付き合うには寝具のアレルゲンを取り除く必要があり、中でも自社の製品が特にオススメですという導線を記事の最後で引いています。
https://www.raycop.co.jp/life/
2−3.検索流入×他社製品・サービス販売で運営しているメディア
We Love Expedia
旅行予約サイトを運営するExpediaのオウンドメディアです。世界各地のおすすめグルメや絶景スポットを紹介し、記事の最後にその国の航空券やホテルの予約ができるリンクを設置しています。そして、他社の航空券の中から条件を比較して最適なものをユーザーに表示し、購買につなげています。
どの国に旅行に行こうか迷っている層を獲得し、他社のサービス販売に違和感なく繋げる運営スタイルで成功した模範例です。
バスとりっぷ
株式会社LCLが運営する、高速バスや夜行バスを利用した国内旅行を楽しむためのWebメディアです。We Love Expediaと同様のフローをとっており、日本各地の絶景スポットなどを紹介し、その記事の最後に、各バス会社の運賃を比較できる“バス比較ナビ”というサイトへの外部リングを設置しています。
いきなりバスを予約させるのではなく、旅行先のイメージを先にしてもらってから購買につなげる点がポイントです。
https://www.bushikaku.net/bustrip/
3.オウンドメディア運営で注意するべきポイント
オウンドメディアの運営にあたって絶対に気をつけるべきポイントを3つ紹介します。これらのどれかひとつでも欠けると失敗する可能性が高くなるので、しっかりと理解しながら読み進めてください。
3−1.低品質な記事の大量生産にならないようにする
オウンドメディアを成功させるためにはたくさんの記事数が必要です。ただし、それを目指すあまり、記事の質が下がってしまっては本末転倒であり、かけた時間や労力が無駄になってしまいます。
記事の内容はわかりやすいか、専門性やオリジナル性はあるかなどをよくチェックして、読者のニーズをつかんだ記事をアップしていきましょう。
3−2.読者ニーズを正しく掴む努力をする
インタビューやタイアップ記事ならSNSで事前に調査をする
じゃあ読者のニーズってどうすれば分かるのかな?
そんな時はSNSを利用して、ユーザーの生の声をリサーチしましょう。そこで出てきた読者の悩みを反映させたインタビューやタイアップ記事を作成する方法は、良質な記事を書くひとつの型とも言えます。
ただし、一口にSNSと言っても、TwitterやFacabookなどたくさん種類があり、そこにいる属性も大きく変わるので、自社メディアのコンセプトやターゲットと照らし合わせて、参考にするSNSを決めましょう。
検索流入ならキーワードツールやGoogle Analytics/Search Consoleを使う
検索流入を狙うのなら、キーワードプランナーなどのツールを使って、どんなワードが検索されやすいのかをリサーチしてから記事の構成を考えましょう。そのワードの検索数や競合性などを知ることができるので、良質な記事を書くために欠かせないツールです。
他にも、Googleアナリティクスやサーチコンソールというツールを使って、どの記事が反応がいいのか、はたまた悪いのかをチェックして改善していきましょう。そうすることで、読者の真のニーズを満たす記事に寄せていくことができますよ。
3−3.KPIの設定はメディアの状況ごとで柔軟に変えていく
オウンドメディアのKPI(重要業績評価始業)として、PV数やMAU(月間アクティブユーザー数)、CVR(コンバージョン率)などがあげられます。平たく言うと、大事な指標を何にするかということです。
適切なKPIはメディアの状況で変化してくので、状況に応じて変えていくべきです。例えば、メディアを立ち上げたばかりの時はむやみにCVを狙うのではなく、まずはPV数やMAUを大事な指標にするべきです。逆に、ある程度の集客がSEOでも可能になって安定的なアクセスが見込める場合は、滞在時間や回遊率などをKPIとしましょう。
そして、集客に力をかけずとも閲覧数が増えてきたら、CVをKPIとして様々な施策を打っていきましょう。このように、状況に応じたKPI設定を心がけましょう。
4.まとめ
いかがでしたか?これまで見てきたようにオウンドメディア運営には、トライ&エラーを繰り返す熱量が必要です。すぐに結果は出ませんが、軌道修正しながらコツコツ運営していけば何らかの変化は生まれるはずです。
そうやって試行錯誤を繰り返すことで、人気のメディアへと成長していくので、その過程を楽しみながら何事もトライしてみましょう!